イエス・キリストの洗礼
洗礼者ヨハネから洗礼を受ける前、イエス・キリストはナザレという小さな山間の町で凡そ30年間暮らしていました。イエスは、法定の父であった聖ヨゼフと同じように大工として働いていました。おそらく、イエスの人生は安定していて静かなものでした。彼の生活は、少なくとも表面的に、ナザレの他の住民の生活とそれほど異なっていませんでした。
しかし、イエスが洗礼者ヨハネから洗礼を受けた後、この安定した生活は終わりました。イエスはナザレに戻りませんでした。家族生活や仕事にも戻らずに、パレスチナを歩き回り、神の国の到来を宣言し始めました。人々はイエスに、これまで見たことのない奇跡を行う力と、優れた知恵があることに気が付きました。
洗礼者ヨハネから受けた洗礼がイエスにとって何であったか、そしてこの洗礼を受けてから人生が大きく変わった理由を理解するには、まず洗礼者ヨハネが行われた洗礼の意義を理解する必要があると思います。 “第十八講話” の続きを読む