年間第29水曜日 (ルカ12,39-48)

「主は言われた。『主人が召し使いたちの上に立てて、時間どおりに食べ物を分配させることにした忠実で賢い管理人は、いったいだれであろうか。主人が帰って来たとき、言われたとおりにしているのを見られる僕は幸いである。確かに言っておくが、主人は彼に全財産を管理させるにちがいない。』」ルカ12,42-44

イエス・キリストから与えられた使命や責任を果たすことによって私たちは、周りの人々のために最善の事を行うと同時に、主イエスと共に生き、イエスとの絆を強め、救いの完成に向かって生きています。このような大きな意義のある生活、しかも、喜びと平安に満たされた生活そのものが、キリストに忠実に従う人に与えられる大きな恵みですが、これでも充分ではないと思う人は、まだまだキリストを愛していないということが言えます。この人は、自分の努力によって自分の欲求を満たそうとして、求めている報いを手に入れようとするようになっても当然かもしれません。

私たちは、イエス・キリストをますます強く愛することによって、与えられた使命をますます忠実に果たし、与えられた賜物を他の人々とますます気前よく分かち合い、救いの道を進むことができますように祈りましょう。

全能永遠の神よ、
わたしたちは、聖霊によってあなたの子どもとしていただきました。
あなたを父と呼ぶわたしたちを、約束された永遠のいのちに導いてください。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

年間第29火曜日 (ルカ12,35-38)

「主人が帰って来たとき、目を覚ましているのを見られる僕たちは幸いだ。はっきり言っておくが、主人は帯を締めて、この僕たちを食事の席に着かせ、そばに来て給仕してくれる。」ルカ12,37

この世の権力者と違って、全能の神は、人間から何も必要としていません。逆に、私たちを愛してくださるがゆえに、私たちが生きるために、しかも、最高に幸せに生きるために、必要なものすべてを与えてくださる方なのです。

イエス・キリストにおいてご自分自身を私たちに与えてくださった神に感謝しながら、イエス・キリストから与えられた使命を果たすことによって、自分自身を神にささげて、父である神との愛の交わりを深めることができますように祈りましょう。

聖なる父よ、
あなたは倒れていた世界を、
キリストの死によって、
新しいいのちに立ち上がらせてくださいました。
信じる者を罪の束縛から解放し、
終わりのない喜びを味わわせてください。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

年間第29月曜日 (ルカ12,13-21)

「(イエスは)一同に言われた。『どんな貪欲にも注意を払い、用心しなさい。有り余るほど物を持っていても、人の命は財産によってどうすることもできないからである。』」ルカ12,15

人生において最も確かなものである死は、人が一生の努力を通して手に入れたすべてのものだけではなく、愛する人と命そのものをも奪い取るものとして、人間にとって最悪であり、最も恐ろしいものであります。多くの人は、この恐ろしさや死がもたらす不安や絶望感を少しでも和らげるように、一生懸命に働いたり、遊んだりすることによって、死のことを忘れようとしていますが、このような努力が成功しても、人間は、自分の死を無視することによって人生の大事な部分を見失い、結果的に人生そのものが大きな失敗に終わったとしても不思議ではないでしょう。

私たちは、命の源である神との強い絆を結び、この絆を深めることによって、自分の死を、すべてを失う恐ろしい瞬間から、永遠の命への門、つまり、愛の絆の完成の瞬間に、変えていただけますように祈りましょう。

全能永遠の神よ、
あなたを愛する心をお与えください。
復活の信仰に生きるわたしたちが、人々の中で、
絶えずそのあかしを立てることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。