年間第24月曜日 (ルカ7,1-10)

「百人隊長は友達を使いにやって言わせた。『主よ、御足労には及びません。わたしはあなたを自分の屋根の下にお迎えできるような者ではありません。ですから、わたしの方からお伺いするのさえふさわしくないと思いました。』」ルカ7,6

百人隊長は、確かに素晴らしい信仰を持っていましたが、まだキリストの愛を知りませんでした。ローマ人であった百人隊長だけではなく、誰一人として、神の子であるイエス・キリストに近づくのに、また、お願いするのに相応しくないのです。それにもかかわらず、私たちが恐れずにイエスのところに近づき、イエスに自分の願いを表すことができるのは、イエス・キリストが私たち一人ひとりに対する愛のゆえに、それを許してくださり、またそれを求めておられるからです。

イエスの力と愛を知った私たちは、信仰と確信を持って、イエスの助けを必要としている人々のために取り成すことができますように祈りましょう。

全能の神よ、聖コルネリオと聖チプリアノは、
牧者として献身的に尽くし、
不屈の殉教者としていのちをささげました。
聖人の取り次ぎを求めるわたしたちの信仰と勇気を強め、
教会の一致のためにたゆまず働く力をお与えください。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
喜びの源である父よ、
あなたに感謝をささげるために、
わたしたちはここに集まっています。
キリストの復活を信じるわたしたちが、
日々の仕事を通して
神の国のあかしとなることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

9月16日 年間第23土曜日 (ルカ6,43-49)

「善い人は良いものを入れた心の倉から良いものを出し、悪い人は悪いものを入れた倉から悪いものを出す。人の口は、心からあふれ出ることを語るのである。」ルカ6,45

人間が行う大きな善にも、大きな悪にも歴史があります。私たちは、日常生活において何を見るか、何を聞くか、何を読むか、誰と接するか、何を話すか、何をするかというような選択によって、この歴史を作りあげるのです。

私たちは、いつもイエス・キリストと共に生き、イエスの言葉に耳を傾け、イエスに倣って善を行うことによって、キリストを自分の人生の土台にすることができますように。そして、私たちの人生が良い実を結び、多くの人を生かすものとなりますように祈りましょう。

9月17日 年間第24主日A年 (マタ18,21-35)

「そのとき、ペトロがイエスのところに来て言った。『主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯したなら、何回赦すべきでしょうか。七回までですか。』イエスは言われた。『あなたに言っておく。七回どころか七の七十倍までも赦しなさい。』」マタ18,21-22

私たちは、自分の体を傷付けたら、この傷の大きさに応じて相応しい手当をしなければ、この傷が治らないし、私たちは普通の生活に戻ることができないと知っているので、その通りに手当するのは常識でしょう。

体の傷に関する常識は、残念ながら、精神的な傷に対しては常識になっていません。というのは、殆どの人は、精神的な傷を負わされた後に、この傷を手当する代わりに、この傷を軽んじたり、忘れようとしたりすることによってそれを放っておくか、この傷を負わせた体験をいつも思い起こしたり、これについていろいろな人に話したりすることによって、この傷を常にいじるか、どちらかだからです。両方の場合とも、傷が治らないし、私たちは、前の生活に戻ることもできません。おそらく、多くの人がこのような態度をとるのは、自分が出逢った悪があまりにも大きくて、相手をゆるすことも、受けた傷が治ることも不可能であると考えて、前の生活に戻る希望が持てないからでしょう。

確かに、精神的な傷の癒えることは、体の傷の癒えることよりも難しく、大きな努力や長い時間がかかることもありますが、私たちは、この傷やそれを負わせた苦しい体験をキリストの目で見ることができるならば、癒える過程を早めることができます。

キリストにとって最も大切な宝とは、父である神との愛の交わりでした。そして、イエスは神の愛をよく知っていたので、悪が人間からいろいろな大切なものを奪い取ることができても、決して神の愛を奪い取ることはできないし、神との愛の交わりを滅ぼすこともできないという確信を持っていました。それから、神はもっとも恐ろしい悪を、この悪の攻撃を受けた人との愛の交わりを深めるために用いることができると知っていました。ですから、イエスはどんな大きな悪と出逢っても、すべてを父である神にゆだねることができたがゆえに、受けた傷はすぐに治りましたし、イエスの愛、神に対する愛も、悪を行った人に対する愛も深まっていったのです。

天地万物を造り、治められる全能の神よ、
あなたの民を顧みてください。
わたしたちが救いの力を知り、
心を尽くしてあなたに仕えることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。