年間第20月曜日 (マタ19,16-22)

「イエスは言われた。『もし完全になりたいのなら、行って持ち物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい。』」マタ19,21

存在しているあらゆるものは、父である神が創造してくださったものですので、私たちの持ち物は決して悪いものではありません。問題なのは、私たちがこのものを与え主の意向に逆らうやり方で用いること、特に、神よりもそれに頼って、それに執着することなのです。

私たちは、持っているものを父である神の意向に従って用いることによって、この賜物がすべての良い物の与え主の望み通りの実りを生み出し、私たちも周りにいる多くの人々も、この実りによって養われ、永遠の命に向かって歩むことができますように祈りましょう。

いつくしみ深い父よ、
あなたを深く愛する心をお与えください。
すべてにおいてあなたを愛し、
人の思いをはるかに越えたしあわせに
あずかることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

年間第19土曜日 (マタ19,13-15)

「イエスは言われた。『子供たちを来させなさい。わたしのところに来るのを妨げてはならない。天の国はこのような者たちのものである。』」マタ19,14

地上の両親は、自分の子どものために時間がないことがあれば、いろいろな口実を設けて、自分の子どもを相手にしないことや子どもの話さえも聞いてあげないこともありますが、イエス・キリストが子どもに対するご自分の態度によって示してくださったとおりに、天の父は、ご自分の子どものためにいつも時間がありますし、ご自分の子どもをいつでも受け入れて、祝福してくださるのです。

私たちはイエスの教えと、神の子としてのイエスの模範に励まされて、いつも安心して父である神に近づき、心を開いて神の祝福を受け、どんな状況においても、父である神との親しい交わりのうちに生きることができますように祈りましょう。

わたしたちの神である父よ、
心を尽くしてあなたに仕え、
すべての人を愛する恵みをお与えください。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

8月20日 年間第20主日A年 (マタ15,21-28)

「そこで、イエスはお答えになった。『婦人よ、あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように。』そのとき、娘の病気はいやされた。」マタ15,28

イエスの当時のユダヤ人たちは、異邦人たちがけがれた者で、神に近づくのに相応しくないし、祝福や恵みを願う権利もないと思っていました。けれども、考えてみれば実際に、完全に清い、つまり罪のない者で、神に近づくのに相応しくて、神から祝福や恵みを頂く権利のある人は、ユダヤ人を含めて誰一人としていないのです。

「婦人よ」と呼ばれた「カナンの女」は、自分の身分をはっきりと意識していたようです。なぜなら、彼女の立場をはっきりと表すイエスの言葉を侮辱として受け入れずに、何の権利もない人間として、ただイエスのいつくしみだけを頼りにして、愛する娘のために、謙虚にしかも忍耐強く、イエスの助けを願い続けたからです。

私たちは、命と愛の源であると同時に、永遠に続く最高の幸福の源である神に近づきたいならば、この女性と同じように、無限で絶対的な存在である神、宇宙万物の創造主であり、全世界の支配者である神の前での自分の身分、つまり、有限な存在で、被造物であること、自分がどれだけ小さくて、どれだけいやしいものであるかということを、はっきりと意識する必要があります。と同時に、神は、神と比較すれば無に等しい存在である私たちを、ご自分の子どもにしてくださったほどに、私たちを愛してくださる父であるということを忘れてはならないのです。

私たちは、畏れながらも大胆に、安心して、天におられる私たちの父である神に近づくことができますように。そして、いつも神との親しい交わりと神の祝福のうちに生きることができますように祈りましょう。

いつくしみ深い父よ、
あなたを深く愛する心をお与えください。
すべてにおいてあなたを愛し、
人の思いをはるかに越えたしあわせに
あずかることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。