復活節第3木曜日 (ヨハ6,44-51)

「わたしをお遣わしになった父が引き寄せてくださらなければ、だれもわたしのもとへ来ることはできない。わたしはその人を終わりの日に復活させる。」ヨハ6,44

  神が人間に呼びかけてくださらなければ、人間はキリストのもとに近づくことができないだけではなく、キリストに近づきたいと望むことも、神に向かって何かを願い求めることもできないのです。ですから、私たちは神に祈っているとか、キリストをとおして神をもっと知りたい、もっと深く交わりたいと望んでいるならば、神ご自身が私たちを招いてくださっているという確信を持つことができるのです。

私たちは、はっきりと認識している神の呼びかけに応えることによって、神の愛と神の力を体験し、神のより静かで、より親密な招きに対して敏感になって、どんなことにおいても、神の導きに従い、ますます深い愛の交わりのうちに生きることができますように祈りましょう。

全能永遠の神よ、
復活節の典礼を通してあなたのいつくしみを知ったわたしたちに、
豊かな恵みを注いでください。
迷いのやみから解放され、
福音の教えに心から従うことができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

5月3日 聖フィリポ 聖ヤコブ使徒 (ヨハ14,6-14)

「イエスは言われた。『わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない。あなたがたがわたしを知っているなら、わたしの父をも知ることになる。今から、あなたがたは父を知る。いや、既に父を見ている。』」ヨハ14,6-7

聖書の世界の中で、誰かを「知る」とは、ただ誰かについて知識を持つということだけではなく、この人と関係を持つこと、この人に繋がることでもあるのです。私たちがキリストを知ることによって父である神を知るというのは、キリストと繋がることによって、父である神と繋がることなのです。

すべての人々が信仰と愛によってイエスと結ばれて、父である神と和解し、愛の交わりのうちに永遠に生きることができますように祈りましょう。

全能の神よ、あなたは年ごとに、
使徒フィリポとヤコブを記念する喜びをお与えになります。
使徒の取り次ぎを求めるわたしたちが、
キリストの死と復活にあずかり、
永遠の喜びのうちにあなたを仰ぎ見ることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

復活節第3火曜日 (ヨハ6,30-35)

「イエスは言われた。『はっきり言っておく。モーセが天からのパンをあなたがたに与えたのではなく、わたしの父が天からのまことのパンをお与えになる。神のパンは、天から降って来て、世に命を与えるものである。』」ヨハ 6,32-33

  人間は命を伝えることやそれを養うこと、また、命をあやつることができても、それを完全に理解することはできないし、まして命を創ることや、それを永遠に保つこともできないのです。命は神秘的なもので、宇宙万物の創り主である神、命の唯一の源であり、命そのものである神の賜物なのです。神はイエス・キリストをとおして、すべての人々に永遠の命を与えたいと望んでおられますし、イエス・キリストをとおして命という賜物の正しい用い方、つまり、命の与え主の望みに適う用い方を教えてくださっているのです。

私たちは、イエス・キリストとの絆を深めることによって、ますます豊かに神の命を受け入れることができますように祈りましょう。そして、イエスとの愛の絆が完成されて、イエスと一つになることによって神の命に完全に満たされ、神との愛の交わりのうちに永遠に生きることができますように祈りましょう。

いのちの源である神よ、
あなたは、水と聖霊によって新たに生まれた者に、
天の国の門を開いてくださいます。
すべての罪をゆるされた人々が恵みのうちに成長し、
約束された喜びに入ることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。