復活節第2金曜日 (ヨハ6,1-15)

「イエスは目を上げ、大勢の群衆がご自分の方へ来るのを見て、フィリポに、『この人たちに食べさせるには、どこでパンを買えばよいだろうか』と言われたが、こう言ったのはフィリポを試みるためであって、ご自分では何をしようとしているか知っておられたのである。フィリポは、『めいめいが少しずつ食べるためにも、二百デナリオン分のパンでは足りないでしょう』と答えた。」ヨハ6,5-7

イエスが私たちに、私たちの力だけでは実現できないような使命を与えてくださるのは、決して私たちをいじめるためとか、私たちを辱めるためではありません。それは、私たちが自分の無力を認識した上で、自分勝手な行動をとるのではなく、イエスの力を頼りにし、イエスご自身の働きにあずかるようになるためなのです。

私たちは、与えられた使命をイエスの望みに合わせて果たすことによって、イエスの救いの働きにあずかり、イエスとの絆を強め、イエスとの完全な一致に近づくことができますように祈りましょう。

聖なる父よ、
 あなたは、ひとり子の十字架の死によって、
わたしたちを悪の支配から救い出してくださいました。
キリストに従う者が、
復活の恵みにあずかることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

復活節第2木曜日 (ヨハ3,31-36)

「上から来られる方は、すべてのものの上におられる。地から出る者は地に属し、地に属する者として語る。天から来られる方は、すべてのものの上におられる。この方は、見たこと、聞いたことを証しされるが、だれもその証しを受け入れない。その証しを受け入れる者は、神が真実であることを確認したことになる。」ヨハ3,31-33

この地上の現実しか体験していない私たちにとって、天から来られて、神の言葉を語るイエスの教えを理解することは難しいでしょう。また、この地上に留まりながら、神の心に適う生き方、つまり、天上の生き方へのイエスの招きを受けイエスに従うことは、もっと難しいでしょう。けれども、それはたとえ難しくても、聖霊の働きによって可能であることを忘れてはいけないのです。

私たちは聖霊を信頼し、聖霊の働きを受け入れることによって、イエスの教えをますます深く理解することができますように。そして、この地上の生き方に執着している「古い人」を脱ぎ捨てながら、天上の生き方を求めている「新しい人」を身に付け、一層忠実にイエスに従って生きることができますように祈りましょう。

いつくしみ深い神よ、
復活節の典礼にあずかるわたしたちが、
その恵みを豊かに受け、
信仰の喜びに生きることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

 

年間第15土曜日 (マタ12,14-21)

「見よ、わたしの選んだ僕。わたしの心に適った愛する者。この僕にわたしの霊を授ける。彼は異邦人に正義を知らせる。彼は争わず、叫ばず、その声を聞く者は大通りにはいない。正義を勝利に導くまで、彼は傷ついた葦を折らず、くすぶる灯心を消さない。異邦人は彼の名に望みをかける。」マタ12,18-21

   父である神の霊に満たされ、いつも聖霊の導きに従ったイエスは、暴力に対して、決して暴力で返すことなく、自分い向けられた悪の企みをできる限り避けて、善を行い続けましたが、最終的に人間が図った悪を受け入れることによって、それに打ち勝ったのです。

私たちは、イエスと同じように、あらゆる悪よりも力強い父である神に信頼して、神の計画に協力することによって、悪に対する神の最終的な勝利にあずかることができますように祈りましょう。

すべてを照らしてくださる神よ、
あなたは、
暗やみにさまよう人たちがまことの道に立ち帰るように、
真理の光を輝かせてくださいます。
洗礼を受けたすべての人が、
信仰に反することを退け、
キリストに従って生きることができますように。
聖霊の交わりの中で、
あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。