物語の続き
黙示録にも、以上の出来事を描いているような文書があります。
「また、天に大きなしるしが現れた。一人の女が身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には十二の星の冠をかぶっていた。女は身ごもっていたが、子を産む痛みと苦しみのため叫んでいた。 また、もう一つのしるしが天に現れた。見よ、火のように赤い大きな竜である。これには七つの頭と十本の角があって、その頭に七つの冠をかぶっていた。 竜の尾は、天の星の三分の一を掃き寄せて、地上に投げつけた。そして、竜は子を産もうとしている女の前に立ちはだかり、産んだら、その子を食べてしまおうとしていた。女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖ですべての国民を治めることになっていた。子は神のもとへ、その玉座へ引き上げられた。」黙 12:1-5
木星とRegulusがはじめて合った数日前に、まさにヨハネが描いている場面 を空に見ることができました。乙女座において、太陽の光に包まれた新しい命の誕生を表わす新月が現れました。不思議に、この話しの続きは、イエスが亡くなった日の空に見ることができます。
聖書学とローマ帝国の歴史の最近の研究によって、イエスの死の年だけではなく、その日さえも分かりました。それは、紀元後33年4月3日(金曜日、過ぎ越し祭)でした。ペトロの言葉から、分かるように、この日、空の上には、誰にも分かるような、不思議なことが起こりました。
使徒ペトロはこう言いました。
「ユダヤの方々、またエルサレムに住むすべての人たち、知っていただきたいことがあります。わたしの言葉に耳を傾けてください。今は朝の九時ですから、この人たちは、あなたがたが考えているように、酒に酔っているのではありません。そうではなく、これこそ預言者ヨエルを通して言われていたことなのです。『神は言われる。終わりの時に、/わたしの霊をすべての人に注ぐ。すると、あなたたちの息子と娘は預言し、/若者は幻を見、老人は夢を見る。わたしの僕やはしためにも、/そのときには、わたしの霊を注ぐ。すると、彼らは預言する。上では、天に不思議な業を、/下では、地に徴を示そう。血と火と立ちこめる煙が、それだ。主の偉大な輝かしい日が来る前に、/太陽は暗くなり、/月は血のように赤くなる。 主の名を呼び求める者は皆、救われる。』イスラエルの人たち、これから話すことを聞いてください。ナザレの人イエスこそ、神から遣わされた方です。神は、イエスを通してあなたがたの間で行われた奇跡と、不思議な業と、しるしとによって、そのことをあなたがたに証明なさいました。あなたがた自身が既に知っているとおりです。」使 2:14-22
この日、太陽が暗くなったことは、ルカの福音書から分かります。
「時はもう昼の十二時ごろであったが、太陽は光を失い、全地は暗くなって、三時に及んだ。そして聖所の幕がまん中から裂けた。そのとき、イエスは声高く叫んで言われた、「父よ、わたしの霊をみ手にゆだねます」。こう言ってついに息を引きとられた。」ルカ 23:44-46
血のように赤くなった月は、シミュレーションのプログラムのおかげで、自分の目で見ることができます。この日、月が赤くなったのは,月食のためです。月の面には、赤くなっている地球の影が見えます。
エルサレムにいる人々は、この月食を午後6時過ぎに見えましたが、実際には、この月食は、イエスがなくなった午後3時前からはじまっていました。
紀元前3年9月新月が太陽の光に包まれて、新しい命の誕生を知らせたときと同じように、イエスが亡くなった日の月食は、乙女座の中ではじまりました。今回は、月は、満ちていました。乙女の足元、赤くなっている満月は、成熟した命の死を表わしているでしょう。
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まさに、詩篇に書いてあるとおり、「天は神の栄光を物語り/大空は御手の業を示す。」(詩19:1-4)
以上にえがいた星の大スペクタクルは、本当に、神のメッセージを伝えている空の物語であったのではないでしょうか。しかも、このスペクタクルが表わす物語は、誰にも聞くことが出来て、誰も否定できないようなものでした。そのために、パウロは、こんなことばを述べることができたでしょう。「実に、信仰は聞くことにより、しかも、キリストの言葉を聞くことによって始まるのです。それでは、尋ねよう。彼らは聞いたことがなかったのだろうか。もちろん聞いたのです。「その声は全地に響き渡り、/その言葉は世界の果てにまで及ぶ」のです。」ロマ 10:17-18
●「天は神の栄光を物語り」 - イエスの誕生を知らせた星 - (PDFファイル)
●「天は神の栄光を物語り」 - イエスの誕生を知らせた星 (パワーポイント・pptファイル)
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