・神の国の到来に先立って起こる出来事・
導入
近年、私たちの世界には多くの変化が起こっています。人々が慣れていて、普通と考えられた生活様式がこの変化によって破壊されて、過去のものとなってしまったと言えるのではないかと思います。これらの変化は、特に世界的大流行が発表された2020年の初め以来加速しています。
多くの人が安定感を失い、自分自身の将来や世界の将来について不安を抱えて生きています。この状態の影響の一つは、さまざまなメンタルヘルスの問題で悩む人々の大幅な増加と、自殺の数の増加です。非常に悲しいことに、自殺の数は、大人の不安や無力感を強く感じ取る子どもたちの間でも増加しています。
世界で起こっているすべてのことに何らかの意義を見出すことは可能でしょうか。現状で安心して有意義でやりがいのある生活を送ることは可能でしょうか。
私にとって現在の出来事の意義を理解する上で大きな助けとなったのは、神の国へのカウントダウン(Countdown to the Kingdom)のウェブサイト(www.countdowntothekingdom.com)に投稿された2人のカトリック信徒、Mark Mallett i Daniel O’Connorによる現在の状況の分析でした。
著者たちは、現代の出来事において聖ヨハネの黙示録に書かれた予言の成就を見ています。この予言は、小羊が7つの封印を開くことによって象徴的に表現されています。著者たちは、現在世界で起こっていることを大きなハリケーン(サイクロン、嵐)に譬えています。そして、神がこのハリケーンを通して地球を清めてくださってから、新しくなった地球上で神の国を確立してくださると考えています。ハリケーンに譬えられた出来事は神の働きではなく、人間自身の働きの結果であると強調しています。それは、正にホセアの次の言葉通りです。すなわち、「彼らは風をまき、嵐を刈り取る」(ホセア8、7)。
黙示録の予言のこの解釈は、多くの教父、神秘主義者、教皇の教え、そして私的啓示に基づいています。それを説明するために、著者たちはハリケーンの衛星写真を背景に、予告された出来事をタイムラインに配置しました(裏表紙参照)。ただし、これらの出来事は図に並んでいる順番に次々と起こるということを意味するものではありません。むしろ、それはさまざまな強度で同時に発生する出来事のグループと考えるべきです。「いつくしみの門」のグループの出来事は、静かになっているハリケーンの中心に配置されている「警告」の前に起こるものです。一方、「正義の門」のグループの出来事は、「警告」後と神の国の到来の間に起こるものです。
この解釈を知ることで、現在および将来の出来事に対する私たちの反応と同時に、この反応がもたらす結果が決まるのではないかと思います。ここでは、非常に簡単な形で、この解釈の私の理解を紹介し、それを読んだときに考えたことや意識したことを共有したいと思います。
神の国へのカウントダウンのウェブサイトで詳細を読むことをお勧めします。そこでは、著者たちが聖書からの多くの引用と共に、教父、教皇、神秘主義者、聖人、また、私的啓示からも多くの引用を提供して、それを説明しています。